【気仙概論】黄金の国ケセン

Kesen the Land of Gold

平泉黄金文化を支えた金の産出地

  • 史跡建造物

【気仙概論】黄金の国ケセンとは

概要

気仙郡の名前が登場するのは『日本後紀』巻十。そこに出てくる日付から、少なくとも弘仁元年(810年)以前には気仙郡という名称が使われていたことがわかります。東北は8世紀半ばから黄金の産地として知られていましたが、平重盛(平清盛の嫡男)が奥州を知行していた安元年間(1175〜77)のころ、荘園の気仙から金1,300両が進呈されたとあります。『源平盛衰記』には、重盛が中国(宋)の育王山に、気仙から出た黄金を献上していたという記述もあります。

ケセンこそ黄金の国ジパング?

平泉黄金文化を支えた金の産出地としては、本吉、東磐井、気仙、江刺、遠野が知られています。伊達藩時代の気仙四大金山は「玉山、雪沢、今出山、坂本沢」で苦しい藩財政を支えました。中でも玉山金山は金の産出量の多さから「玉千軒」「千人坑」などの言葉を生み、『東方見聞録』のジパングに記された金山もここを指すとの説もあります。

金塊発見

明治23年(1890年)8月には、世田米村の菅野伊太郎が、気仙川筋の同村字大渡で約88グラムの大金塊を拾ったという記録が残っています。また、昭和 51年(1976年)11月には、住田町世田米大渡橋で気仙川をまたぐ橋(現在の垣ノ袖橋)の工事現場から大砂金塊が発見されました。重量22.4グラム、長さ3.5センチ、幅1〜1.5センチ、厚さ0.5〜0.7センチの砂金塊で、東北最大。
※ページトップの写真がその金塊です。

郷土芸能

気仙は郷土芸能が盛んな地域でもあります。獅子踊りや剣舞、虎舞、権現舞、七福神、神楽、田植え踊り、太鼓など実に多彩です。一説には「1つの行政区に、必ず何かしらの郷土芸能が伝わっている」とも言われます。

  • 五葉山

    霊峰・五葉山(1.351m)は、住田町・大船渡市・釜石市にまたがる三陸沿岸の最高峰で、住田の信仰の中心として知られます。山頂付近には山宮として五葉山神社(五葉権現)が、山麓にはいくつもの里宮が、五葉山の麓を囲む形に祀られています。

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  • 気仙三十三観音巡り

    気仙地域の観音霊場巡りのために選ばれた、2市1町にまたがる33の寺院。気仙町の泉増字を一番札所とし、高田町の浄土寺まで三十三番札所があります。現在の市町別では、大船渡市に6カ所、陸前高田市に21カ所、住田町に6箇所の札所があります。

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